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最終更新日:2025.11.04

公開日:2025.11.04

  • #基礎知識

自動倉庫の種類とおすすめメーカーの紹介

はじめに

倉庫の自動化はもはや未来の話ではありません。近年、人手不足をはじめとする物流業界の課題解決や作業効率向上に「自動倉庫」の導入が進んでいます。この記事では、自動倉庫の種類や導入のメリット・デメリットと必要な知識を紹介するガイドです。最新の市場動向からおすすめのメーカーも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

自動倉庫とは

自動倉庫は、商品の入庫から出荷までの一連作業を自動化することです。 主に自動搬送・保管・管理と3つの核となるプロセスをロボットやAIなどで自動化する複合的なソリューションです。
従来型の倉庫との大きな違いは、「人が商品を探しに行く(Man to Goods)」のに対し、自動倉庫、特に最新のAGV/AMR型は「商品が人のもとに来る(Goods to Person:GTP)」という思想に基づいています。これにより作業効率は劇的に向上し、省人化をすることができます。

自動倉庫の種類

自動倉庫の中でもいくつか種類があるので、主要なものをピックアップして紹介していきます。

パレット型
自動倉庫と言うとイメージされやすい王道のタイプです。大きな特徴は、高層のクレーンがパレットごと入出庫します。パレット単位で保管される原料や重量物を扱うのに適しています。高層による高い保管効率が大きな強みになります。
シャトル型/バケット型
定型サイズの収納箱を使用して棚を縦横無尽に走り、定型サイズの箱を高速に搬送します。パーツ等の多品種小ロットの小物を扱うのに適しています。入出庫が多いものを高速に搬送してくれるので効率があがります。

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移動棚型自動倉庫
移動ラックシステムとも呼ばれるものです。通路スペースを削減しながら高密度な保管が実現できるシステムです。従来の保管棚は作業のために通行するので、1つの棚の前に1つ通路が必要でした(棚前通路)、移動棚は、作業が必要な時に棚を動かすので1つずつ棚前通路は必要ありません。その棚前通路を削減することで保管スペースを圧縮することができます。

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AGV型(棚搬送型ロボット)
無人搬送車と言われるロボット(=AGV)が、背の高い棚を作業者の手元まで搬送するものです。収納できる商品に柔軟性があり、重量物から長尺物、小物と幅広い商品を扱うことができます。既存倉庫に導入しやすい点が他の自動倉庫よりも強みを持ちます。柔軟性と拡張性に評判が高く最新のトレンドの自動倉庫です。

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データで見る自動倉庫導入メリット5選

1、保管スペースの改善とコスト削減
株式会社LIXIL様が、棚搬送型ロボットの自動倉庫を導入した際に40%のスペース削減ができた結果があります。在庫として使用していたスペースが40%削減できたことで、その空いたスペースは倉庫外部で行っていた作業を行うことが可能になりました。保管コストの削減だけではなく、人件費や作業コスト削減にもつながる結果となっています。

2、深刻化する人手不足の課題を解消できる
前述の株式会社LIXIL様では、作業員を5名から3名に減らすことに成功しました。他の作業に充てることができたり、工場内全体の効率アップや最適化につなげることができました。

(※)参考データ:株式会社LIXIL

3、ヒューマンエラーを防ぎ物流品質の向上
物流品質は企業信用に関わる大きな点です。誤出荷は信用を失うだけではなく、返品コストや再出荷費用で余分なコストがかかり、企業にとって大きな打撃となります。自動倉庫は、AIやコンピューター制御が行われているのでヒューマンエラーが起こりません。

4、在庫管理の品質安定化
自動倉庫は、在庫管理システムと連動しているので正確で効率的な作業が可能です。「過剰在庫」や「欠品」といった在庫管理の失敗を防ぎ、滞留を解消します。正確な在庫データは、販売計画、発注計画の精度を高め、経営判断の迅速化にも貢献します。

5、24時間稼働で生産性が上がる
ロボットや機械は、休憩なしで稼働が可能です。特にピーク時に省人化で夜間稼働などの活用もできるので人手が不足しがちな時間帯に効率的な作業ができるようになります。またGTPの活用で生産性が2~3倍に向上したデータもあります。

(※)参考データ:YH Global社(中国最大の物流企業)

自動倉庫導入のデメリット

自動倉庫の導入には大きなリターンがありますが、リスク管理を怠ると、デメリットが顕在化し、投資が失敗に終わる可能性があります。

1、導入費用がかかる
自動倉庫の導入には、多額の初期投資が必要です。自動倉庫の費用相場は倉庫の規模や設置環境、システムの構成によって異なりますが、小規模な場合でも2,000万円程度かかります。導入費用だけではなく、その後のメンテナンスや作業員への教育などで様々なコストがかかるので事業計画をしっかり組み立てる必要があります。GTP方式のAGVを使った自動倉庫は、部分的な自動化が可能なので他の機械よりスモールスタートしやすく初期リスクを最小限にすることもできます。他にも、国や自治体から補助金の案内がある場合もあるので、このような仕組みもうまく活用していきましょう。

(※)参考:中小企業省力化投資補助金ものづくり補助金

2、運用方法に変更が起きる場合がある
ロボットや機械の導入で、フローやレイアウトが変更になることがあります。とくに機械と既存のシステム連携をスムーズにできるかがポイントとなります。自動倉庫を取り扱うメーカーと事前によく確認することが重要です。またフローやレイアウトに変更が発生するので、導入後の教育もある程度の期間が必要になることも想定しておきましょう。

自動倉庫導入のためにおさえるべきポイント

1、現状の業務を可視化し、特性にあったシステムの導入
まずは現状の作業時間・誤出荷率などの定量的に判断できるものや人手が不足しがちな工程の洗い出しなどの現状分析が必須です。自社が取り扱う商品のサイズや形状、それに見合ったロボットやシステムの導入が必要です。
2、将来予測やトータルコストを考慮する
自動倉庫の導入には、初期の導入費用だけではなくメンテナンスなどの運用保守費用も含めたトータルコストで見ていくことがポイントです。初期費用の安さだけで比較するのではなく、中長期的に社会情勢も鑑みてシミュレーションをしましょう。機械のコストだけではなく、削減できる人件費や作業効率アップによる生産性(利益)向上など多角的な視点でトータルコストを試算し導入検討をしましょう。
3、メーカーのサポート体制を確認
ロボットや機械をもつメーカーのサポート体制もしっかり確認しましょう。導入後に万が一のトラブルへの対応やメンテナンス体制がどのように運用されているかも、「業務を止めない」上では非常に重要です。
4、導入事例を確認する
導入の際には、他社の導入事例を確認しましょう。サイト上にあるものだけではなく、検討しているメーカーの担当者に確認して、複数の活用事例や注意点などがわかれば自社への導入での重要な参考情報になります。

自動倉庫メーカー紹介

ここでは、近年トレンドでもあるAGV型の自動倉庫メーカーについて紹介していきます。なかでもRobowareのMushiny T6シリーズについて詳細も解説します。

Roboware(ロボウェア)
ロボット・ソフトウェア・カスタマーサクセスが三位一体になっている国内の企業です。ロボットは導入して終わりではなく、スムーズなソフトウェア連携と導入後のサポートに強みがあります。AGV型のロボットの導入も半導体企業を中心に拡大しています。拡大している理由の一つでもあるのが「ソフトウェア連携」です。Robowareは自社でソフトウェアを開発しているので、導入を検討している企業が新たにソフトウェアを開発したり大掛かりな改修がなくてもスムーズに連携可能になります。導入コストを削減できる点も大きなメリットです。

運営企業 Gaussy株式会社
サービス名 Roboware(ロボウェア)
ウェブサイト https://roboware.ai/
問い合わせ先 問い合わせフォーム

Mushiny T6シリーズについて
中国のMushiny社が開発している棚搬送型ロボット。最大1.5tまで格納・搬送ができるので重量物の取扱いも可能です。棚が自由に可変できる柔軟性を持つので、パーツのような小物から長物まで幅広い商品を保管できます。柔軟性の高い自動倉庫が実現可能です。>>>ロボットの仕様詳細はこちら

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まとめ

自動倉庫の導入は、人手不足や生産性向上のためにこれからの物流現場で更に注目されます。導入コストや導入後の運用に関してもきちんと稼働ができるか慎重に検討が必要です。Robowareでは、導入前からROIの試算や現場調査など細かく対応します。失敗しない自動化を実現するためにまずはお気軽にご相談ください。他社の事例も紹介しながら対応いたします。

1. はじめに

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