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最終更新日:2026.04.24

公開日:2026.04.24

  • #基礎知識

重量物搬送を楽にする方法。安全で効率化を目指すには?

はじめに

製造業の工場や物流の現場では重量物の搬送がよく発生します。人手不足により重量物搬送を効率的に行いたいと考えている企業も多いのではないでしょうか?生産性向上や効率化の方法だけではなく、労働環境改善の観点からもどんな影響をもたらすかを解説していきます。是非、最後までご覧ください。

人力で持ち運べる重量には制限がある

重量物搬送は、腰痛や労働災害のリスクが高いので労働基準法で制限がされています。実際に厚生労働省の調べによると、4日以上の休業を要する労働災害(業務上疾病)のうち約6割が腰痛で占められており、重量物の取り扱いが労働災害の大きな要因となっていることが分かります。

労働基準法第62条では、年齢や性別に応じた運搬重量の上限が法律で規制されています。この際の断続作業は、必要なときに行う積み降ろし作業。継続作業は、荷物の仕分けなど、継続的に行う作業のことを指しています。

《男性の場合》

断続作業 継続作業
満16歳未満 15kg 10kg
満18歳未満 30kg 20kg
満18歳以上 定めなし(※) 定めなし(※)
(※)法令上明確な定めはありませんが、体重のおおむね40%以下に努めるよう明記されています

《女性の場合》

断続作業 継続作業
満16歳未満 12kg 8kg
満18歳未満 25kg 15kg
満18歳以上 30kg 20kg
女性は妊娠中及び産後1年の重量物搬送は禁止されています。

法令では上記のように定められていますが、作業の継続時間や健康状態個人の体格によって各自判断が必要です。事業者はこれらの基準を守り、該当する労働者に過度な重量物を扱わせないようにしなければなりません。違反した場合、労働基準法119条により6か月以下の懲役または30万円以下の罰金の罰則が科される可能性があります。

また、上記に示した制限を超える重量物を搬送する場合は「2人以上で行う」と定められています。2人以上で運搬する際は、「適切な姿勢で、可能な範囲で身長差を考慮した労働者を組み合わせる」と明記されています。事業者は、身長差を考慮した人員配置を行うことが大切です。

安全に重量物搬送をする方法

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それでは、制限のある人力での重量物搬送で気をつけるポイントを紹介していきます。以下に明記するポイントは厚生労働省「人や重量物の運搬作業の基本」から抜粋し解説していきます。

1.適度に休息をとること

腰痛や怪我予防に共通して言えることは「適度に休息」が重要です。作業をしている時に、普段より重い荷物をたくさん運んでいませんか?普段の作業よりも急いでいませんか?違和感を感じたらすぐに休息をとることを推奨しています。。事業者側もこまめな休息をとれる環境を作る必要があります。

2.姿勢や動作に気をつけること

足腰に集中して負担がかからないように、重量物を持つときはできる限り体の近くで持つようにしましょう。また重心はなるべく低く、腰をひねったりしないように気をつけることがポイントです。低い場所から高い場所へ持ち運ぶ際にも、一気に持ち上げるのではなく段階を踏んで持ち上げるようにしましょう。

3.作業環境の改善を継続的に取り組む

体の上下運動を少なくするために、作業場の高さをできる限り持ち運びやすい位置に設定をする。できる限り、高い場所へ荷物を積み上げないようにする。現場の細かなポイントをマニュアルとして周知をすることも重要です。

また、これらの方法は継続的に改善をしなければならないので、何か現場環境に変化があったり、作業者が働きにくいと感じた場合が増えたりしたら、マニュアルを見直す必要があります。

重量物搬送を効率化する方法

人力で重量物搬送をするには制限が多いことがわかりました。さらに近年は少子高齢社会による人手不足で、現場のマニュアルの整備だけでは難しい状況も増えてきました。ここでは機械を活用した方法を紹介していきます。

1.フォークリフトで運搬する

重量物を素早く搬送する方法でフォークリフトは有効な手段です。フォークリフトには人が運転するものと自動運転する無人フォークリフトがあります。人が運転する場合は、免許が必要になります。

2.コンベアを導入する

比較的大きな倉庫ですと、大型マテハンと言われるような様々な作業を連結して荷物をコンベアに載せて搬送させる方法があります。倉庫面積が大きく物量が多い現場でしか実現が難しい方法です。

3.AGVを導入する

AGV(無人搬送車)と言われる搬送ロボットを導入する方法です。1980年代頃から製造業を中心に普及した搬送方法です。基本的に、床面に磁気テープや誘導テープを敷き、その敷かれた部分をAGVが動いて搬送を行います。

4.AMRを導入する

こちらも無人搬送車なのですが、自律型走行をするロボットです。床面に磁気テープを敷く必要なく、障害物などをロボット自身が感知して、停止したり回避をして目的の場所まで搬送してくれます。

上記の方法は一例ですが、近年AMR・AGVが普及し、搬送作業を安全かつ効率的に搬送する考えが広まっています。国内メーカーを含め、多くのロボットメーカーが工場や倉庫で使えるロボットを開発しています。

様々な搬送ロボット

この章では、様々な特徴をもつAMR、AGVを紹介していきます。牽引型やパレット搬送型などそれぞれ特徴が異なります。

1.牽引型AMR「Neibo パワフルロボット」

日本の駆動系部品メーカーが手掛ける純国産AMRです。牽引をしながら積載もできる2刀流タイプ。最大牽引600kg+積載は120kgまで対応しています。

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2.重量物対応AMR「Max」

中国のAMRリーディングカンパニーForwardX社のAMRです。最大1.5tの搬送が可能なのでパレットごと搬送ができます。

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3.屋外搬送対応AMR「Starシリーズ」

日本のロボットメーカーが手掛けるAMRです。屋外を通る建屋間の搬送も可能にします。可搬できる重量は300〜600kgです。

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4.重量物対応AGV「Mushiny T6シリーズ」

中国の物流ロボットメーカーで海外での実績も豊富です。最大1.5tまで搬送が可能なのでパレット搬送もできます。

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まとめ

重量物搬送は現場の作業者にとって大きな負担がかかる作業です。事業者として法令遵守することはもちろん、職場の環境改善をしていかなければ事業を持続可能なものにしていくことが難しくなってきます。事業の利益を拡大するために効率化を考えることは重要ですが、現場で働いてくれる作業者の立場になって事業戦略を考えることも求められてきています。機械の導入はコストがかかるものなので慎重になりますが、国や自治体の補助金などを利用することも可能なので、まずは情報収集をして戦略をたてていきましょう。

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